紅白歌合戦でも熱唱する蛍の光、その詩人を祝うお祭り「バーンズナイト」


日本の学校の卒業式でよく演奏される曲の一つ、蛍の光。NHK紅白歌合戦の最後に、この曲の大合唱が行われることで我々日本人にもなじみのある楽曲です。こちら、もともとの原曲は「オールド・ラング・サン(古き友よ)」というスコットランドの民謡です。この民謡の作詞を手掛けたのが、スコットランドの国民的詩人、ロバートバーンズ(Robert Burns / 1759-1796)です。彼とウイスキーの関係性は切っても切り離せませんが、彼の逝去後、誕生日である125日または前後の夜に、彼の生涯や作品を記念しお祝いするイベントとしてスタートしたのが「バーンズナイト」です。

 

実際に原曲を聞いてみたい方には、スコットランドのシンガーソングライター、エディーリーダーのオールド・ラング・サンをおすすめします。

彼女はスコットランド・グラスゴー出身でフェアグラウンド・アトラクションというバンドで全英チャート1位も獲得したことのある実力派です。若いころはロンドンを拠点としていたのですが、地元のスコットランドに戻ってからは国民的な女性シンガーとして大活躍しています。彼女のアレンジを加えた「オールド・ラング・サン」はこちらのYou Tubeでご覧いただけます。

https://www.youtube.com/watch?v=ZhhxOI3gfp8

さて、そのバーンズナイト、この日に食べる夕食を「バーンズ・サパー」と呼ばれています。(サパー Supperは一般的にはディナーほどではないけれども、夕食のイメージ)その食事はザ・スコットランド、バグパイプ(スコットランドの伝統楽器)の演奏、ハギスに捧げる詩 by バーンズ、そして伝統料理ハギス(郷土料理)を取り分けてゲストに振る舞われます。個人的なヒアリングとして20代後半~30代前半のスコットランドの友人複数に聞いても、少しだけ古い食文化のイメージのようです。

ハギスは茹でた羊の内臓をひき肉にして玉ねぎ、スパイスなどと一緒に羊の胃袋!に詰めて茹でた料理。古スコットランド語の「hag(切り刻む)」から由来している説があります。サイドディッシュにはおなじみマッシュポテトを添えて、そこに臭みを取る意味も込めて、ウイスキーを振りかけて食べることもあります。

想像しただけでも臭みのある料理ですが、現在は英国ではモダンな味付けでカフェやレストランでも見かけることが多くなりましたし、羊肉を豆に変更したビーガン料理も人気です。

毎年1月末に開催なので、その時期になると日本でもスコットランド風のPUBや欧風料理店で見かけることもありますのでぜひ一度お試しください。

記事著者

      
橋本崇宏
ザ・ウイスキー・スタジオ主宰。1981年生まれ。大学卒業後に、ウイスキー・スピリッツの専門商社へ入社。その後、スコットランドへ留学し、多くの蒸留所を訪問。帰国後は大手洋酒メーカーのウイスキーカテゴリーのマーケティング担当やソサエティ日本支部長を歴任。

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